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拾ってきたら…(※一部訂正)

卵を拾って孵らせて、ケヅメリクガメと思って育ててみたら…思いもよらずガメラだった…

というお話が、先日まで公開されていました。

…どちらかというと、卵を拾って孵したら、思いもよらずカミツキガメだったという世の中だからなあ。

大阪では、カミツキガメの卵が発見されて、背筋が寒くなった関係者も居たとか(汗)。

小さき勇者たち~ガメラ~

隔世の観があるよな~。




実は。
関西に住んでいる人は、新聞ではご存知だったかもしれませんが、先日、こちらで、ガメラ2~レギオン襲来~をやっていました。

2というところが厭らしいよな~(笑)
だって、2から放送してしまえば、1も3も放送しなくて済む(笑)。

お陰で、ビデオを引っ張り出して、1も3も見てしまった(大笑)。



さて。
今回の放送は、間違い無く、デス・ノートとのタイアップ。監督が金子修介さんだから、というのが第一の理由でしょう。

DEATH NOTE -デスノート-

その上、特撮監督は、今、日本で一番であろう、樋口真嗣さんということもあっただろう。彼の監督作品日本沈没が、もうすぐ公開だからです。

日本沈没

おまけに。
セリフの中に、しっかり「『ゲド戦記』の後ろ!」なんてのもあり、さりげな~く『ゲド戦記』までアピールする結果となった。正に三重ものアピールで日本テレビの思う壺(笑)。

スタジオジブリ - STUDIO GHIBLI




しかしまあ。
最初にも書きましたが、隔世の観があるよな~。

というのは。
今回、『大映』のマークを見て、つい思ったのは、

「ああ、『大映』は無くなってしまった。徳間も見る影も無い」

という事でした。

というのも、大映は、徳間書店が買い取っていたのですが、徳間書店の余りにも酷い放漫経営が祟り、ジブリを手放し、続いて大映も営業権もろとも、ライバルの角川書店に売っ払らってしまった、という経緯があり、現在は、『大映』の社名は無くなったのです。撮影所に僅かに残るのみとなっています。

角川ヘラルド映画株式会社

その社長も今は亡く、このガメラ2に、官房長官役で登場していて、これまた時代の流れを感じてしまいました。
(※社長の演技は、見ていて後から呆れる程、ピッタリの官房長官ぶりで、政治家にしか見えなかった(笑)。)





その社長の出演シーンは。
自衛隊の『防衛出動』を発表するシーンでした。

この平成版ガメラシリーズは、脚本が全て伊藤和典さんのもので、彼は、あのパトレイバーシリーズの脚本や製作もやっているから、ご存知の方も多い筈。

元々、伊藤さんは、押井さんと同様、実社会の現実の設定にフィクションの設定を埋めるのがとても上手な方なので、ゴジラとは違い、出動するのは国家を潰すくらい金がかかっているとしか思えない武器を使用しながら、その実とっっっっても弱い、訳の分からない『軍隊』ではなく当然ながら、通常装備の陸・海・空の自衛隊なのです(笑)。

ですから、当然のように、法的根拠とその問題点にも触れてくる。これは、問題意識の現われかもしれないけれど、おそらくはリアリティ感、現実感の演出方法の一つと考える方が近いような気がします。



でも、これが問題。

第一作目『大怪獣空中決戦』は、ギャオスとガメラが色んな都市で、全く周りに遠慮も無く気にもせず、宇宙まで使ってところ構わず決闘し暴れまくり、社会資本と人命を破壊しつくすという、誰が見ても日本の存立に関わるヒジョーに大迷惑な二匹の物語なのだが…

福岡へガメラが上陸した時の、役人達の答え。

「『防衛出動』命令が必要で、尚且つ相手が攻撃してからでないと攻撃できない」

と言って、ガメラ上陸をただ指をくわえて見ているというシーンでした。

…おいおい;;

あのバカでかさで福岡を踏み荒らし、福岡ドームという社会資本まで破壊するなど、既に『日本国への急迫不正の侵害』といえる攻撃に当たらないかえ??(大汗)

(※後で見直したら、『治安出動』ではなく、ちゃんと『防衛出動が必要』と言っていました。訂正です。)



さて、2の話に戻りますが。
宇宙から飛来した流星群から、後にレギオンと呼ばれる宇宙怪獣が出てきます。

何でも、レギオンは、ハキリアリと同様、植物を育て、花を咲かせるのに協力する代わりに、呆れた事に、その植物が星を吹っ飛ばす程の爆発力で種子を飛ばして繁殖するのに乗じて宇宙に広がっていく…という生物らしい。
(※ちなみに、この花は、何だか『死体花』に良く似ている感じがして不気味(汗)。)

Part5キノコ農園で働くアリの秘密2キノコ農園と牧場も経営している!?
生物-ハキリアリ
ハキリアリ


それなのに。
防衛出動を発令するのは、種子発射の失敗で仙台を消滅させられてからという、どこまでやる気が無いのか?!と思える遅さ(大汗)。

ワシが仙台市民やったら…絶対怒るで。

『仙台消滅』…クレーターにされちまった。

この期に及んでやっと『急迫不正の侵害』やと?!
宇宙怪獣相手に、何の遠慮をすることがあるんや~!!

これ程、ピストル、ライフル、機関銃は言うに及ばず、ミサイルだろうが榴弾砲だろうが46cm砲だろうが(?)、『節分の豆』みたいにバラバラバラバラ打ちまくり、雨アラレと打ち尽くしても、諸外国から反対されず、文句の一つも出ない『敵』は、他には存在しないではないか!(笑)

タイムボカンやったら、ドロンジョ(マージョ)さまが言ってくれるで~。

『やっておしまい!!』



…かなりというか、極めて過激な方向へと話が逸れてしまった(汗)。



さてさて。
今回、見直して見ると、思わず「??」となる中々面白いセリフがありますな~。

2では、レギオンの模型を見ながら、水野美紀さんがこう呟きます。

「形状から見て、とても『攻撃的』な生物だと思う」

…まあ、物事は正確に上品に説明する方が良いに決まっとるわ。

「まあ、どう贔屓目に見ても、『兄ちゃん話に乗ろか』などと『話せば分かる』タイプには見えんな」

などと言ったら、映画の演出目的にそぐわない事だけは確かだろう(笑)。

大体、レギオンという名前も、マルコによる福音書・第五章(※5-9参照)に登場する、悪霊『軍団』(※研究者達は、『レギオン軍団』と呼ぶ場合がある)の名前を一自衛隊員が呟いただけなのに、その後何らの正式声明も無く自衛隊全体で呼称しているというところが、何ともはや(汗)。

(※うちは女どもがクリスチャンの家なので、すぐに訊けるのです。)

しかし、ギャオスなどと言う名前に比べたら、この自衛隊員は、少なくとも、ギャオス製造の古代文明人よりはセンスがあると言う事は間違い無いと思う(笑)。



また、第一作目では、伊原剛志さんが、ガメラを指してこう言うシーンがある。

「じゃあ、あれは『自然界』のものではないって事ですか?!」

…当たり前やんけ。
標準サイズを遥かに超えた図体で何の気なしに歩き回り、我々の街も人も踏んづけて粉々にするというだけでも噴飯ものだが、第一、あのサイズで居られる事自体異常やし、事もあろうに、火の玉吐いてギャオスを撃墜・木っ端微塵にするわ、おまけに手足から火噴いてあまつさえくるくる回って空飛んで逃げるわ(※大気圏も突破できる!!)なんて動物…そんな…そんな…そ~んな都合が良くてカッコええ動物、自然界におるか~~!!(笑)

しかし、何でこんな説明的且つ奇妙に惚けたセリフが出てきたのか?には、ちゃんと理由がある。

それは。
設定上、また演出上、映画の中の世界には、『亀』という生物は、一匹たりとも存在しないという事になっているからなのです。

…だから、自然界に存在しないと言われれば、我々のように、

「…当たり前やんけ。あんなでっかい『亀』、おる訳無いやろ??(フッ)」

とか、空飛ぶガメラを見て、

「みんな見ろ!!あんなにでっかい『亀』が飛んでいるぞ?!」「『亀』だ!!」

…などと聞いただけでギャグになってしまうような言葉は、言う事がそもそも許されていないのです。

(※実際、金子監督によれば、『亀』という言葉は現場では厳禁、『この世に存在しない』と思う事!と指導していたと言う事だった。)



ということを考えると。
レギオンも、似たようなものだな~。

だって。
ワタクシが、一番最初に見た時の感想。

「うわっ!でっけぇ『ノミ』!!

だったから(笑)。
これを登場人物達が言ったら、すぐさまコメディ映画に早や変わりです(笑)。


そして。
ガメラは、最終の武器として、ドラゴンボールの『元気玉』まで使う!!(笑)

世界中からマナを集めて、一気に相手に放射する、というものだった。

う~~~~~む。
偉大だ。

…まあ、これが原因で、世界中でギャオスが大発生するという憂き目にも遭うのだが(汗)。




それにしても。
単なるクレーターになってしまった仙台
誰がどうやって復興させるんだろ?!

勿論、文句無く激甚災害だと思うんですけど(大汗)。

防災情報のページ
災害に関する制度

劇中、ギャオス(と自衛隊)に潰された東京タワーも、そのまま放ったらかしやったけど??


…う、う~~~~~~む…

怪獣相手にやりあったら、どっち道金がかかってしゃ~ないな(大汗)。

by uneyama_shachyuu | 2006-06-16 00:25 | 小人閑居