人気ブログランキング | 話題のタグを見る

エリート弁護士の世界。

こんな事態になってしまった。

緒方元公安調査庁長官を詐欺容疑で逮捕 総連本部問題
2007年06月28日20時51分

 東京都千代田区にある在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部の土地と建物が登記上売却された問題で、東京地検特捜部は28日、元公安調査庁長官で弁護士の緒方重威(しげたけ)容疑者(73)ら3人を詐欺容疑で逮捕した。架空の出資話で総連側の不動産をだまし取ったという疑い。総連を調査対象にする公安調査庁の元トップが、総連相手に詐欺行為を行ったとして刑事責任を問われる事態となった。


 検事長経験者の逮捕は極めて異例。1961年に元検事長が公職選挙法違反で起訴された例がある。

 緒方元長官は、公安調査庁の部長などを経て93年に同庁長官に就任。その後、仙台、広島各高検検事長を歴任した後、97年に退官した。

 ほかに逮捕されたのは、不動産会社元社長の満井忠男(73)、元信託銀行員の河江浩司(42)の両容疑者。緒方、満井各容疑者は容疑を否認し、河江容疑者は大筋で認めているという。

 この取引の交渉中に総連側から満井元社長らに仲介手数料など約4億8000万円が渡っており、特捜部はこの資金も架空の出資話でだまし取った可能性があるとみて、引き続き解明する方針だ。

 調べでは、緒方元長官ら3人は今年4月中旬から5月下旬にかけて、総連代理人で元日本弁護士連合会会長の土屋公献弁護士(84)や総連幹部に対し、実際は総連側の不動産の購入代金を支払うつもりがないのに、緒方元長官が代表取締役を務める「ハーベスト投資顧問」社が買い主となって同社に投資家が購入代金を出資する形の取引を持ちかけた。緒方元長官らは「先に登記を移してから、購入代金を支払うのが絶対条件」と土屋弁護士らにうそをつき、所有権を移転登記し、土地と建物をだまし取った疑いが持たれている。

 特捜部は13日、差し押さえを逃れる目的で所有権が移ったように見せかける虚偽登記をした疑いがあるとして、電磁的公正証書原本不実記録容疑で元長官宅などを捜索。その後の調べで、元長官らが差し押さえ逃れ目的ではなく、総連側から不動産をだまし取る目的で架空の出資話を作り上げて所有権を移させたと判断。移転登記は18日に抹消されたものの詐欺は既遂だとして、容疑を切り替えたとみられる。



う~~~~~む。
前職のA社とは比較にもならないかもしれないが、もしこの被疑事実が真実であるとしたら、何と下らねぇ犯罪をしでかしたもんだ、と思う。

ばれるとは思わなかったのか?
やれやれ…




さて。
皆さんは、弁護士というと、どんなイメージをお持ちだろうか?

正義派?
それとも、「金に汚いヤツラ」??

某弁護士は、税の申告漏れがあっただけで、脱税弁護士とか儲け過ぎとか言われて、難渋していたようでした(しかし、本人は完全に持ちネタにして喜んでいるが(笑))。

しかし、ワタクシには、今回のような弁護士が出ても、一向に驚かないというのが本当のところ。

この業界。
この手の人物は、実は、掃いて捨てるほどいるのが実情なのです。

もう、書いていると、あいつだのこいつだの…と思い出してきて不愉快になるので、具体的な人物像は書きませんが、こういうおバカさんが多い、ということだけは、しっかり認識していただければ…と思います。


ところで。
この手の人物になってしまうのは、何も特別の人物がなるのでは、決してありません。

しかし、道を踏み外しやすいタイプというのは、確実に存在します。

ワタクシが見てきた中で、こういう「末路は自爆型」弁護士になっていたタイプは、おおよそ以下のうち、3つ以上当てはまることが、ワタクシの感覚では「正解!」です(笑)。

では、自爆弁護士の条件です。

①司法試験を短期合格した。
②有名「一流」大学卒業。
③成り立てのころから「有能」であった。
④現在、または過去に高い地位に登り詰めている、または家が弁護士ないし裕福な家庭で何不自由なく育った。
⑤高度経済成長、またはバブル期の頃に仕事を覚えた。
⑥この業界以外、全く知らない。その上で、「自分は法律のプロだ!」と自惚れて油断しきっている。

ざっとこんなもんです。

①は、説明の必要はないと思いますが、大体2~3年いないに合格できた人が多かったのは事実です。

※このカテゴリーに当てはまった知り合い(③と⑥も)は、女子高生の前でパンツを脱ぎ、喜んで大っぴらに見せびらかして、華々しくこの世界から去って行った(汗)。

②は、「自爆」弁護士を調べてみると、殆どが当てはまったので、もう前提なのかもしれません。

③と④は、ほぼ同じカテゴリー。若い人なら③、現在お歳の方なら③と④が当てはまりやすいかも。

⑤は、これが本当に多いのですが、簡単に言えば、どんぶり勘定のくせに、やたらと金を楽して欲しがる人のことです。あの時代を生きていた人で、自爆してしまった人は、結構多く、現在なら50代後半から70代以上の弁護士で自爆する人は、高度経済成長期に、「まあまあ」などと言いながら、経営感覚が実に甘く覚えてしまった人が、大変多いのが実情だと思います

※⑤に限らず、自爆弁護士の場合、多くは業務上横領か詐欺、民事では加えて債務不履行で摘発されている。これは、どうしてか?というと、この手の人は、経営とお金の考え方と自分自身への考え方が実に甘いからなのだ。メカニズムを話そう。これは、ワタクシの知り合い達にも起きた事だが、結局、弁護士の仕事は、割と長期にわたるものが多い、ということが根本的な構造だということだろうと思う。つまり、弁護士の仕事は、渉外弁護士(外国との折衝・契約問題を行う極度に専門化した弁護士の事)を除き、大抵が訴訟、つまり争いごとを生業とすることになる。しかし、訴訟事は、簡単には解決しない。弁護士は、基本的には、事件を終了させて報酬を頂く。だから、基本的には「終わらないと報酬はもらえない」のである。まして、依頼人が常にお金持ちとは限らない。勝って相手方からぶん取ったお金から、報酬を差し引く、という事も、実際は多い(※数年前まで、辞めたばかりの裁判官・検察官出身の弁護士は、このアタリが全く分かっておらず、実に下手くそなヤツも多かった。差し押さえた相手方財産について、受取人に自分を指定せず、勝訴後直ちに依頼人に渡してしまったり、取り返した現金を全部依頼人宛てに振り込ませたりして、トンズラされるおバカさんも後を絶たない)。でも、ぶん取ったとしても、それで仕事が終わっているとも限らない。まだまだ続いていることも、本当に多いのだ。しかしながら、事務所経営は、常に費用との戦いでもある。その期間中、経営費用がかからない訳は無い。実際には、その前に差し引いてしまう事も多いが。ともかく、経営とは、単純に資金繰りである。しかし、経営をしていれば、一時的に現金が無くなってしまう事も、よくある事である。そこで、依頼人に返還すべき財物に手を出して、流用する事をするのである。それも、場合によっては全部『流用』している。その手の人は、こう言う。「金に『色』は無い!名前も書いていない!」尤もに聞こえそうである。しかし、これは、厳格に見れば、既に横領の構成要件に当てはまるのだ。だから、流用までは百歩譲って仕方ないとしても(こう考えなければ現実には則しない。特に銀行口座の中の話だと、もう数字だけの話だから)、その流用幅と期間は、なるべく小さく短くしなければならないのは、当たり前のことでもある。回っていればよい。その間は、別に横領と騒がれることもない。しかし、ここで最も重要な点がある。経営感覚、もっと言えば、自分自身への厳しさである。⑤の時期に仕事を覚えた人は、ほぼ100%に近いくらい、自分を過信している。だから、ものの見方が全て自分勝手で、しかも自分に極めて甘~いのだ。あの時代を生きたヤツラは、仕事など、勝手に湧いて来ると思っているフシがあり、それが放漫経営に繋がっていた例が、極めて多い…というより、ほぼ全ての場合だった。予想していたよりも仕事が激減してしまったりして、それまでのツケが回ってきて、資金が回らなくなり、返済できなくなって刑事告訴とか…およそ弁護士とは思えない、バカでもしないような単純な方法を使って人を騙して金を巻き上げ、トンズラしてとっ捕まる…などという末路になる事が、ここ10年くらい、本当に多かった(※知り合いも横領で刑務所である)。今回の弁護士についてみれば、どうであろうか?これらの方程式に当てはめれば、割と見やすい構図だ。特に、④と⑥が重なると、どうしようもないおバカさん弁護士の一丁上がり!になることが多い。ワタクシは、これを称してボス弁病と言っている。業界にいる人ならば、「あ…」となって数人は思い浮かぶだろう。ただでさえ、変な人が多い業界で、このような「成功」をしてしまうと、当然の結末として、どうしようもない人種が出来上がるのは、致し方ないのかもしれない。ついでに言うが、日弁連の総会に出ている役員連中は、このボス弁病患者しかいない、という事実を知っていただこうか(大汗)←知り合いの至極真っ当な戦闘型弁護士の談話。今回の弁護士は、あらゆる意味で、これらの悪い面が噴出している。だからこそ、ワタクシや業界関係者は、感覚的に、大して驚かないのではないだろうか?


今回の事件は、それほど珍しいもののように思えませんでした…というのが、ワタクシの率直な感想です。

by uneyama_shachyuu | 2007-06-30 14:23 | 時事