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ちょっと遅れましたが。

いや~~~~。
今、ジジイの黄綬褒章の受賞記念パーティとやらを大阪会の人たちが企画して、明日実行されることになっており、またワタクシ自身は、事務所のホームページ作成に掛かりっきりで…第一、誰も作っていないタイプのページ…というより、法律業界は、借金問題以外、大したサイトを作っていないのが実情で、真似もできなければ、マニュアルもないので、自分が考えなければならず、資格のみならず、実務の内容も勉強することだらけで、本当に大変です(汗)。

さて。
比較的最近、ネット上で噛み付かれる原因となった、植草氏。

初めて見た時から、いわゆる電波君に近い人種だと思えていたが、特に妄執的な人物に成り下がっていたので、ワタクシは嫌いでした。

が、今回の事件…

ベンジャミン・フルフォード(現在は帰化して古歩道ベンジャミンというらしい)という人物をご存知だろうか?

Benjamin Fulford

この人は、北米では誰にも相手にされず、日本に何とか住み着いたと聞く、陰謀作家です。

とにかく、何でも深~~~~~~い陰謀という人。

確かに、一部傾聴に値するが、それにしても、一知半解を絵に描いたような人物と思えて仕方ない。

結論に至るまでの部分がすっ飛ばされていて、その根拠がどうも薄弱…というか、1を聞いて2000を悟ったかのように言っているように聞こえるので、ワタクシは、いつもそっぽを向いているんですが。

いや~。
この人物。

とにかく植草氏の逮捕を国策逮捕と言って譲らないんですね。

曰く、りそな銀行の不正問題の本を出そうとした人たち三人が痴漢で捕まったとか、不可解な自殺をしているから、絶対に国策逮捕に違いないという結論。

う~む。
確かに、りそな問題のインサイダー取引疑惑の告発は大変な問題ではあるし、監査会計担当者の不可解な自殺は極めて問題で気になるところだが、どうも取材の材料が少なくて、状況証拠、それも想像に近い部分が多すぎ、短絡的に結論を急ぎすぎている印象を個人的に持ってしまった。もうちょっと、何だ、誰が聴いても「ううむ…」というものがかけている印象なんですね。多分、推測が多すぎるからのような感じがしてならないからだと思います。つまり、あまりにも悪印象の材料を何とか探そうとしているような取材本。しかしまず、植草氏の痴漢問題は、あまりにもド派手なものだったと聞いているので、国策逮捕の前に、「偏執的な経済オタクは、何故セーラー服を好きなのか」という、性質の悪い研究に対する大きなテーマを与えてくれているような気がするのだが(汗)。まあ、でっち上げがしやすい痴漢犯罪ではあるんですが、ちょっとねぇ…

つまり、彼らの言い分は、全て細切れの不確定情報の繋ぎ合わせなんですね。ユダヤ人がどうとか言っても…証明どころか、胡散臭さが先に立つ。多分、誰も彼らを相手にしていなかったようにも思えるしなあ。

とにかく、一つ事実を掘り起こしたら、即座に結論に走っている取材内容なので、内容の正確性の問題とは別に、ワタクシは生理的に相手にしたくないタイプ。



さてさて。
「陰謀」はともかく、事実の存否を争われた判決内容を整理すると。

判決

主文
 1 被告人を懲役4月に処する。
 2 未決拘置日数中60日をその刑に算入する。
 3 訴訟費用は被告人の負担とする。


この時点で説明することは一つしかなく、実質二ヶ月の実刑だということです。

次に。

理由(罪となるべき事実)
(※以下ワタクシの要約)

平成18年9月13日午後10時8分~午後10時10分ごろ、京浜急行品川・蒲田駅間で、被害者のスカートの上からお尻を触り、その上スカートをまくってパンティの上からもナデナデしてしまったという事実が認められる。

1(事実認定の補足説明)
被告人も、被害者と共にその電車に乗っていることを争わないけれど「無罪だ!」と言い張っているので、被告人と犯人とが同一人物かどうかを見てみた。





まず前提として、車内の犯行場所付近に被告人・被害者・目撃者・逮捕者が立っていたと認める。





次に、被害者と目撃者の供述の信用性を見てみる。ところで、弁護人も「痴漢はあった」とだけ言っているけれど、被害者と目撃者は、痴漢があったことと「犯人は植草だ!」と両方言っているので、どちらの点も信用性も考えてみよう。

(1)被害者の供述

…あまりにも具体的で破廉恥で身の毛もよだつので、ワタクシの独断と偏見で省略するが、要するに「ナデナデベタベタと触られ、気持ち悪くて怖かったけれど、勇気を振り絞って『やめて』と言った、言うまでに手や傘の木製の取っ手など幾つか見えていた。真後ろに立っている人物以外ありえない見え方だった。振り返ったら「やばい」という顔をしていた。かばんは覚えていないけれど、あの時の犯人は、この人に間違いない」というもの。


結局、お互い面識も無く、被害者が陥れる利害関係もない。そして、被害者は手の位置をみて犯人を確認し、振り返って告発していた点、発言内容も具体的、被害者の言う木製の取っ手付きの傘も被告人は持っていたので、信用性は高い。


それに引き換え、弁護人の発言は、(1)「被害者嘘つくな!手なんか見える訳ないやろ?」とか(2)被害者が告発するほんの僅かな時間に『真犯人』が逃亡して植草君が『間違えて』とっ捕まってしまった、などというものであるが、(1)下を向けば見えるし、触られている間中の被告人の行動で判断している点、(2)要するに、「他に真犯人がいる」という前提で言い訳して嘘つき呼ばわりしているだけで、その証拠も全く無く、目撃証言とも合わない。

(2)目撃者の証言

…長いからまたまた要約すると、「目撃者は被告人と被害者から70センチ程度離れたところから見ていた、被告人は、被害者の背後にベッタリ張り付いていた、電車は混雑はしていたが、間を空けて立っていられる程度の込み具合だった、触っているのが見えたが、最初は疑うだけだった、しかし、離れようと被害者が動いても手が張り付いたまま一緒に動いて、2分触りっ放しでいるのを見て痴漢だと思った、相手が暴れたり被害者が賛同してくれなかったら困るので、注意を躊躇した、被害者が抗議し、その後泣き出した」というもの。


やはりお互い面識もないし、利害関係もないし、証言内容は、自分の心理状態にも触れながら、被害者の供述とピッタリ一致している点、自分が助けられなかった苦痛も正直に言っている点、誠実な供述態度で、信用性が高い。


これに対する弁護人は…色々言っているけれど、要するに、些細な点をあげつらい、信用性を落とそうとしているだけで、また弁護人の推論には、何らの合理性がない。



4他の事情

(1)逮捕者・警察官の証言
アイウエオ
極めて長いので省略するが、「現行犯逮捕される時も手を挙げて謝ろうとし、被害者に話をしようとして止められ、自作自演の自殺行為をしようとして止められた、警察官の問いにもやったことを認めていた(『女性に不快感を与える行為をした』旨供述)、逮捕者も警察官も被告人も互いに面識は無く、利害関係もなかった、逮捕者は「やめて」という声の後のことを誠実に述べており、警察官も職務上覚えていることのみを区別して誠実に述べており、信用性は高い、目撃者・逮捕者両人が『手を挙げて』意識的に謝っている点を見ており、弁護人の主張は全く認められない」

(2)繊維の鑑定
…簡単に言えば、やはり犯人と断定する証拠とは言えないが、被告人が犯人であることとは矛盾しない程度で、被害者・目撃者の証言の信用性を支えるもの」としている。




5 以上より、被告人が本件の犯人であるとする被害者および目撃者の各供述の信用性は高く、関係各証拠から、以下の事実は優に認められる。

(1) 本件車両において、被害者は同車両の真ん中に当たるところから進行方向に1歩進んだところに、進行方向を向いて立ち、被告人はそのすぐ背後に同方向を向いて立っていた。目撃者は、被害者の方向を向いて、被害者の左横約77センチメートル離れた位置に立っていた。逮捕者は被害者と被告人の左前方の座席の前に窓を向いて立っていた。車内は、体が触れ合うほどではないが、ある程度混雑していた。

(2) 電車が動き出した直後、被告人は、被害者の臀部付近の側面を着衣の上から、両手のひらで触った。そして、すぐに左手で左の臀部付近を、なで回し始めた。
その間、右手は動かさなかったが、左手の動きを止めると、続いて右手で同じようになで回した。
その間、被害者は助けを求めようとそばにいた目撃者に2、3回ほど視線を送り、目撃者はそれに気付いたが、何もしなかった。
その後、被告人は、右手で被害者のスカートをたくし上げ、下着の上から、その臀部付近をなで回していたところ、被害者が、右回りに振り返って、「やめてください」といった。






これ以降、弁護人と被告人の主張の信用性を考慮していますが、正直、変態オタクと世迷言弁護士の言い訳など一刀両断といった風情が漂っているので、まとめるのを止めました(笑)。

結局、世間で糾弾されて、職も失い、そんな点も色々考慮されても、悪質な犯行を三度も立て続けににしおって!今回など下着の上からナデナデするなど言語道断!反省もしてねぇっ!被害者もカンカンだし!とのことで、実刑と相成った、ということでしょう。

実質二ヶ月なので、大したことは無いのですが、まあ犯罪者のレッテル、それも変態を暴かれてのことだから、ただ負けるわけにも行かないんでしょうけれど…

…まだ争うの?(汗)

by uneyama_shachyuu | 2007-10-18 20:22 | 時事