東北の大地震、大津波。
福島の原発。
もはや、未曾有の問題になった。
我ら日本人は、これらを全て負う覚悟を迫られている。
東北では、寒さの中、避難所で苦しみ、家族を探して町を彷徨い、じっと耐えている人々がいる。
今の我らには、できることは殆ど無いかもしれない。
出来る事もあるが、それは相当後に効くものばかりだ。
直接、今、彼らに殆ど何も出来ない状態だ。
福島の原発では、被曝を覚悟で残る人たちがいる。
ワタクシたちは、正に何もできることが無い。
今、話すべきではないと言われるかもしれない。
しかし。
今の状態では、覚悟しなければならないだろう。
多くの人命の不安がありながら、救助もままならない事態の上に、世界唯一の被爆国の我が国で、自然災害による原発の大事故が起きている。
もしかすると、最悪の悲劇が生まれるかもしれない。
生まれた時。
我らは、子供たちの顔を見て、覚悟をしなければならないだろう。
おそらく、国土の多くを事実上失うかもしれない。
国家予算が破綻するかもしれない。
おそらく、ワタクシたちが阪神大震災で見た悲惨さを拡大し、そして、誰もまだ見た事がない光景を我らは見ることになった。
でも、一人でも救われ、生き残れるなら。
我らが立ち上がらなければならない時が、今、そこに来ているように思える。
我らの親世代は、最大の人災である戦争を生き延び、この国を作って来た。
仮にまた、この地震と津波と事故によって破壊されようとも、生きている限り、立ち上がらなければならない。
次の世代の子供たちに託せる国を作らなければならない。
生きている者の勤めとして、この事態も受け入れ、今、そこで戦う人たちを信じて、その結果を受け入れ、つらくても歩きながら、立ち上がれる日を迎えん事を。