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ETV特集-辻井伸行さんの特集

昨日、見逃していた辻井伸行さんの特集の再放送を拝見しました。

正直なところ、このコンクールは、かな~り視点が異なるのかな~と思いました。


クラシックの各コンサートには、当然、それぞれの色合いがあります。

というより、コンクールそのものが、まあタイトルっちゅ~ヤツですか、プロを目指す才能発掘という色合いは多かれ少なかれある訳でして。

また、このコンクールの位置づけがかなり難しいので、なんとも言えなかったのですが…

ただ言えるのは、室内楽からコンチェルト(協奏曲)に至るまで、アホみたいに曲を弾かせるコンクールだと知りました。

また、少なくとも、出場していた演奏家たちは、既にいわゆるタイトルをいくつも取っていらっしゃる方々が極めて多いのには驚きました。

当時の報道では、辻井さんの演奏については、アメリカの新聞が酷評していたそうです。

しかしねぇ…

コンクールとか映画祭とか、批評家と自称する連中の『評価』と観客の『感想』は相当ズレを生じるものなので、信用しません。

元々当てにならないからです。

ショパン・コンクールでも、辻井さんについては、観客の感想と批評家の評価とは正反対だったと聞いていますし。



で。
昨日、初めてコンクールの一部を拝見しました。

演奏そのものを聞いていて、上手けりゃOK!というタイプのコンクールではなかったのだな、と感じました。

事実、ここでは放送されていませんでしたが、ネットにアップされている動画で聴くと、なるほどテクニックをお持ちの方々も多かったのです。


た~だねぇ…

ここ最近…というか10年ほど、ワタクシだけが感じているのかな~と思っていた感想があります。

最近の若い演奏家の傾向です。

後に、番組でも採点者の一部がインタビューで答えていて、あながち的外れでもないことが分かりました。

それは、ムチャ速のバカ叩きのピアニストが甚だ多くなったこと。

多分、技術を偏重した時代の演奏家に習ったからかな~?などと考えていました。

…そういえば、のだめカンタービレでも、千秋君がハリセンに教え方を難詰して逆に指導を外されるというシーンが冒頭ありましたが、その教え方の内容が、実際このようなピアニストのテクニックだったように思えますねぇ、今となっては。


※ワタクシが若い頃の90年代から2000年代頃のコンクールで出てきた演奏家は、特に顕著に思える。この傾向を番組では「最近の若い演奏家はポルシェに乗りたがる(※演奏の例え)。フォルクスワーゲンは嫌いなのかな?レースばかりしてはいけないし、しても正確に止まらなければならない。しかし、そうではない演奏家はそうはいない」と表現していた。う~む…ワタクシなどよりも遥かに上品といえる(大笑)。



で。
批評家間で最も評価が悪かったのは、コンチェルト(協奏曲)の評価です。

彼は、難曲で有名なラフマニノフのピアノ・コンチェルト2番を選び、全楽章を演奏しています。

これが、一部評価を分けているのです。


批評家は、眼が見えないのにラフマを演奏するなんて冒涜という論調で、タイミングが合わせられないことを彼の責任にしていたようです。

ところが。
観客側の感想は、あまり国籍に関係なく指揮者を非難している訳です。まあ、贔屓目もあるでしょうけどね。

確かに、動画を具に拝見すると、そのように感じられなくもないですね。だって、オケが勝手に辻井さんと演奏しようとしている感じが、第三楽章あたりはしますもんねぇ。

また番組を見ていても、辻井さんの方がオーケストラに必死に合わせようとしているのが感じられました。

ただ、指揮者や室内楽の共演した演奏家などは、彼に関する感想が一致していたので、もしかすると、ムチャに振ったものに合わせられるのか?などの隠れた課題があったのかもしれませんね。



ワタクシが初めて見た彼のラフマニノフは、彼が10代の頃、題名のない音楽会で、佐渡さんの指揮するオケとやっていたものでして、ワタクシは、タイミングがずれているなどと少しも感じませんでした。

つまるところ、彼にその能力がないのではなく、相手にもその気があったのかどうか?という点は、訊いてみたいですねぇ。

それと、彼のラフマニノフは、全般的にとても優しい感じがします。

出だしがとても遅いのはお好み次第というところでしょうか。



全体に聞いてみて、コンクールの意図が違っていたのかもしれないなあと思います。

どちらかというと、観客受けが良い若い人を選んでいる感じもしました。

つまり、どれだけ魅了しているか?ということ。

実際、自分に酔っ払ってイタコ状態になって演奏しているタイプの完全ソリストの演奏家は、3位(該当者なし)にも入っていませんでした。

また、入賞者が全員アジア人というのも…

時代の流れなんでしょうか?



とにかく、ワタクシが見た感じでは、彼に実力が無かったのに取ったというようなところは見えませんでした。

彼の柔らかい音が好きですねぇ。

これからもっと成長する彼を見たいです。
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by uneyama_shachyuu | 2010-01-12 16:33 | 小人閑居